理解ない社会で
人が痛みだけで殺されるなんてまあ普通は理解できないだろう。
痛みは治療する、我慢するで大体治るからだ。
先生は言いました。
あなたの痛みは治しようがありません。
病名もなんとかすればつくかもしれません。
でも治しようもないし治りません。
さて。
この絶望感。
しかし、先生はありがたいことに紛れも無い真実を伝えてくれている。
むしろ感謝すべきだ。
治らない。
病名もついたところで意味がない。
この痛みを一生抱えながら生きていく。
痛みは心身を殺していく。
集中力を維持するのは本当にしんどい。
気がつけば自我を手放すスキルが身についていく。
自我なんて維持してたら痛みの辛さと向き合わなければならない。
瞬間瞬間で自分を手放しながら生きていく。
自分ではない自分に身を委ねながら生きていく。
多重人格ではない。
ただ、日常で記憶がないことが少しだけ増えていく。
ほんの少しづつ。